10年後の愛しの君へ
2008-09-06(Sat)
第二章 宣告(ママ編) ページ38
車の中は緊迫した空気が流れ、父も母も私も、誰一人と言葉を発しなかった。病院までの距離が長すぎて、無事にたどり着けるのか、どうなのか、お兄ちゃんは耐えられるのか……多分こんな事を考えながら、車を走らせていたんだと思う。1時間ぐらい走り、高速道路を降りてから、まもなく………お兄ちゃんの様子が急変した。目を大きく見開き、体を固くして、肩で苦しそうに速い呼吸をしていた。ママは「お父さん!お兄ちゃんが…もう駄目だよぉ〜。病院に着くまでに、死んじゃうよぉ〜」ママは車の中で泣き叫んだ。父は大きな声で「じいちゃんが病院に連れてくからなぁ!頑張れよぉ! 頑張れぇ!」と……車の速度を限界まで上げ、必死に運転してくれた。お兄ちゃんの名前を何度も何度も呼びながら……そのうち、お兄ちゃんは目を閉じ、体の力も抜け、速かった呼吸も嘘のようになくなった。ママは、この瞬間、絶対お兄ちゃんの身に何かが起きる!こんな状態で起きないわけがない!病院に着いてから、先生と対等に話が出来ように、自分の中で気持ちを入れかえた。この時、ママの目からは、一滴も涙が流れてこなかった。



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車の中は緊迫した空気が流れ、父も母も私も、誰一人と言葉を発しなかった。病院までの距離が長すぎて、無事にたどり着けるのか、どうなのか、お兄ちゃんは耐えられるのか……多分こんな事を考えながら、車を走らせていたんだと思う。1時間ぐらい走り、高速道路を降りてから、まもなく………お兄ちゃんの様子が急変した。目を大きく見開き、体を固くして、肩で苦しそうに速い呼吸をしていた。ママは「お父さん!お兄ちゃんが…もう駄目だよぉ〜。病院に着くまでに、死んじゃうよぉ〜」ママは車の中で泣き叫んだ。父は大きな声で「じいちゃんが病院に連れてくからなぁ!頑張れよぉ! 頑張れぇ!」と……車の速度を限界まで上げ、必死に運転してくれた。お兄ちゃんの名前を何度も何度も呼びながら……そのうち、お兄ちゃんは目を閉じ、体の力も抜け、速かった呼吸も嘘のようになくなった。ママは、この瞬間、絶対お兄ちゃんの身に何かが起きる!こんな状態で起きないわけがない!病院に着いてから、先生と対等に話が出来ように、自分の中で気持ちを入れかえた。この時、ママの目からは、一滴も涙が流れてこなかった。


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